感想:特別版 事務所での1コマ(Jupiter)

事務所での1コマ Jupiter特別編についての感想です*1

 

SideM6周年を記念しての特別生配信(2日目)にて公開された事務所の1コマ。 キャストが出演する配信とあって、なんとその場で声があてられるという豪華な1コマでした。観ながらとても感動したのを覚えています。

 

 

3人が選んだ道

今回の1コマでわたしががいちばん心を打たれたのは、「3人」が「3人であること」を選んだ、ということが語られた場面。そのことがことばにして示されたことが、なんだかとても……うれしかったです。

961プロダクションを離れたとき、Jupiterとしてではなく3人別々に活動する選択肢もあったと思う、と北斗は語ります。彼らは幼馴染とか、昔からの友人同士とかではありません。そして3人とも、「アイドル」を志していたわけでもありません。黒井社長がそれぞれに声をかけ、仕事仲間として出会ったことがすべてのはじまりでした。だから起点である961プロ、黒井社長のもとを離れるのであれば、おなじユニットでいる必要はなかったわけです。しかし、北斗は続けてこう言います*2

俺たちがそれを選ばなかっただけで。

いつだって離れることができた。けれど、そうはしなかった。

3人でいることを、「Jupiter」でいることを、冬馬が、北斗が、翔太が、選んだのです。

ああもう、『そのことを屋上でひっそりと3人だけで語り合う』というシチュエーションを含めて、どうして泣かずにいられましょうか……!!

 

「変わらないでいること」

事務所移籍から6年、彼らはどんどん進化しながらも、変わらず3人であり続けました。「変わらないでいること」って、結構大変だと思います。本人たちの気持ち以外にも、環境とか、いろんな要因で「変わってしまう」ことはあると思うから(それこそ、961プロを離れたときはその分岐点だった)。変わらないためには、変わることとおなじくらい、もしかするとそれ以上の不断の努力が必要で。

3人それぞれがお互いを思いやりながらずっと手をつないできたからこそ、変わらずに進化してこられたのかなと思いました。

 

 宇宙の果て

この1コマが発表された時期が「運命光年」の配信開始後すぐであったこともあり、part.5~6では3人が曲の歌詞についてそれぞれの解釈を語ります。

315プロダクションでの僕たちって、成層圏を突き抜けるところから始まったけど、今回は、宇宙の果てまで行っちゃったって感じ。

part.5での翔太のことばです。成層圏を突き抜ける、というのは移籍後1曲目の「BRAND NEW FIELD」の歌詞からでしょう。ずっとずっと進み続けてきて、ふと振り返るととても遠くまで来ていたことに気づく。彼らは作品内で歳を重ねることはありませんが、経てきた歳月は彼らの内側にしっかりと積み重なっているのだ、と感じました。

宇宙の知識なども交えながら歌の解釈について語る北斗と翔太。最後に、冬馬はこう言います。

ここがスタートだ、ここからやってやるぜって歌だと思った。

か~~~~~っ!これです、これ!これこそが天ヶ瀬冬馬、Jupiterの推進力の源なのです。星空の下、3人だけの屋上で過去を振り返ったり自分たちの歌を歌ったり……幸せな気持ちになるのと同時に、あまりにエモーショナルな事態にしんみりとしたりもしていたのですが、冬馬は6周年を迎えてなお、とめどない向上心を胸に前を向いている。ああ、これからもJupiterはきっと、ずっと「Jupiter」なんだなあと思った瞬間でした。なんだろうこの頼もしさ。

冒頭にも書きましたが、彼らは幼馴染でも、昔からの友人同士でもありません。けれど、ただの仕事仲間でもないのです。これまでの10年間を、そしてこれからの人生をともにすすんでゆくひとであるのです。このうつくしいむすびつきを、何と呼べばいいのだろう。

 これからもプレイヤーとして、彼らの道程を見つめていたいなあと思いました。

 

 

*1:2020/7/19 「アイドルマスター SideM 理由あって特別生配信! ~M@KE YOU PROUD~」【DAY2】PERFECT BLUE Side にて公開。モバエムでも(ボイス無しですが)読めます。

*2:part.2