感想:X’mas Live 2014 -Side : Sparkling-

モバエムのイベント、「X’mas Live 2014 -Side:Sparkling-」のストーリーついての感想です。

 

「X’mas Live 2014 -Side:Sparkling-」では、クリスマスライブ前のJupiterとBeitのそれぞれの様子が描かれます。

クリスマスということでゲーム内の背景もイルミネーションがキラキラしていて華やかなのですが、「ピエール・恭二・冬馬それぞれのクリスマスにまつわる思い出」「北斗とピアノの話」など、お話全体に切なげな空気が漂っているところが好きです。ピエールのアイドルパワーにやられるみのりや、ライブ後に家族連れを見てぼうっとする冬馬など、好きな場面がたくさんあるのですが、なかでも、北斗が自身の過去について話す場面が印象的でした。

クリスマスパーティーの会場にキーボードを見つけたことをきっかけに、北斗は、過去にピアニストを目指していたこと、今はその夢を諦めていることを冬馬と翔太に話します。

北斗が夢を諦めた理由はゲーム内雑誌の通常号や「営業」の途中に話してくれる内容などから知ることができるのですが、今回のイベストでは北斗は怪我について話しません。冬馬もまた、あれこれと聞くことはしません。冬馬は熱血だけれど、むやみやたらに熱血なわけではなく、こういう場面で不用意ななぐさめを言わない/言えないところがとても好きです。不器用だけど、まっすぐにやさしくて、冬馬のことをより一層好きになるやりとりでした。

自分に冬馬のような強さがあったなら、と言う北斗に対する冬馬の言葉は、「今の北斗」への肯定でもあるし、北斗に「Jupiter」でいてほしい、と言っているようにも感じられて、すごく…良かった…(大の字)

そしてふたりのやりとりを受けての、ストーリー19、20の翔太の言葉は非常にグッときます。ずっと「Jupiter」でいたいという気持ちが伝わってくるし、ことばのひとつひとつが瑞々しくてとっても素敵で…ここの長台詞、大好きです。翔太らしい、やさしさのかたち。

このお話を経て、「瑞祥新春!!年明けライブ2019」の雑誌北斗へ至ると思うと、胸が熱くなります。のちの「Wedding Night 〜マリッジリングに口づけを〜」を読んだときにも思ったのですが、自分以上に自分のことを好きで信じてくれる人がいるってすっごく強い。冬馬と翔太と北斗、3人出会えてほんとによかった…!と強く思ったイベストでした。